食中毒
高温多湿の日本。梅雨の到来と共に食中毒のシーズンも到来します。(ただし、近年猛威を振るっているノロウィルスは主に冬季ですが。)
今回は、6〜9月の食中毒の原因として多い、カンピロバクター、サルモネラ、腸炎ビブリオについて紹介します。
カンピロバクター(Campylobacter jejuni や Campylobacter coli など)
特徴
少量感染が成立する(500〜800個/人)
潜伏期間:2〜5日(比較的長いとされています)
Campylobacter jejuniは牛・羊・鶏・野鳥など家禽類の腸内に広く常在菌として存在し、Campylobacter coliは豚が保菌しているとされます。また、イヌやネコ等のペットからの感染例もあります。乾燥に弱いことが知られています。
サルモネラ(Salmonella enterica )
特徴
潜伏期間:8〜48時間(ただし3〜4日後の発症も報告されています)
サルモネラは、自然界に広く分布しており、牛・豚・鶏(卵)といった家禽類はもちろん、ペット・鳥類・爬虫類・両生類なども保菌していることが知られています。熱や酸には弱いが、乾燥や低温には比較的強いとされます。
腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)
特徴
潜伏期間:12時間前後
腸炎ビブリオは、3%の食塩濃度で最もよく発育するという特徴からもわかるとおり、魚介類およびその加工品による食中毒の原因菌となること多い。熱には非常に弱く、煮沸すれば瞬時に死滅するといわれています。
基本ですが、調理器具をよく乾燥させること。加熱調理すること。死滅はしませんが、菌を増殖させないために低温保存すること。が大切です。また、特に抵抗力の弱い、小児や高齢者ではペットからの感染(犬・猫などはもちろんですが、トカゲ・カエルなどの両生・爬虫類から感染したという報告もあります)もありえますので、ペットに触れた後の手洗いは徹底しましょう。
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