「大阪マラソン」参加者3万人を数えるとても大きなイベントですが、近年、このような大きなイベントの場や公共施設では必ず準備・設置されるようになり、また「心臓が停止した男性、事無きを得る」といったニュースでも目にするようになった「AED」。皆さんは「AED」についてご存知でしょうか?
「AED」とは
「AED」とは、Automated External Defibrillator の略で、日本語では「自動体外式除細動器」といいます。「自動で心室細動を起こしている心臓に除細動与えさせる機器」ということになりますが、ひらたくいうと「心臓に電気ショックをあたえる機器」です。
「AED」解禁へ
以前、心臓への電気ショックは医師や救急隊員などにしか認められていない行為でした。しかし、心室細動が起こってから1分経つごとに蘇生率が10%近く減っていくこと、皇族の方がスポーツ中に心室細動で亡くなられたという事件や国際的な救急蘇生ガイドラインの見直しもあり、一般の市民でも使えるようにしようという機運が高まりました。そして、2004年に法律が改定され解禁となった次第です。
「人工呼吸」「心臓マッサージ」そして「AED」
「誰でも使っていいって言ったって、電気ショックの使い方なんて・・・」そう思うのは無理からぬことです。ですが心配は要りません。「AED」は心電図を自動解析する装置が組み込まれており、電気ショックが必要かどうかを「自動的」に判断してくれます。おまけに、使い方も音声ガイダンスで知らせてくれる機能までついています。
これまで、こういった場に居合わせた人が行うこととして、「人工呼吸と心臓マッサージ」が推奨されてきました。これからは、居合わせた人が複数の場合、「人工呼吸と心臓マッサージ」を行う人、「AEDを持って来る」人に分かれて行動することになります。(「気道の確保」「人工呼吸」「心臓マッサージ」は、脳に酸素を供給する為に、従来通り行わなければなりません。)
いくら音声ガイダンスがあり簡単だとはいえ、いきなりそんな場に遭遇し、初めて電気ショックを使うのは勇気がいることです。 最近では、消防庁・局や各自治体でも講習会を行っていますので、スポーツをされる方は、一度講習会を覗いてみてはいかがでしょうか?
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